NO 41 赤字企業を考える

2017年5月29日

40数年のビジネス人生で身近な取引先で赤字企業から倒産した事例は5社あります。

 1社は本業以外に手を出して失敗、資金繰りがうまくいかず倒産、

 2社目は社長が本業に熱心ではなく番頭格のベテランのNO2でもっていましたが、

 その方が退職して業績不振で不渡りを出し倒産

 3社目は単純に本業の業績不振で倒産という形でした

 最後の2社は業績不振が続き特殊品に特化、しかしメイン顧客の業績悪化から倒産

1~3社は商社、最後の2社はメーカーでした。1度は債権者会議に出席しましたが怒号が飛び交う中、経営者、

家族の悲惨さが目に焼き付いています。

今も赤字から脱却すべく再建中のお客様のコンサルを行っていますが、抜け出せない最大の原因は「現状の中で今

までと同じやり方で精一杯努力をされているが、なかなかうまくいかない」というケースが多いということです。

単純な過去の成功体験を基にした努力、従来のやり方だけでは抜け出せません。

これは「同じお客に同じ商品を同じ方法で売っている限り売上は伸びない」ということの裏返しで「顧客」「商品」

「販売方法」のいずれかを変える革新的な取り組みがなければ現状打破は出来ません。大事なことは5つです

  1 「身の丈経営」:経営の安全運転に徹し、多角化や過度な成長、投資を慎む

    ビジョンを明確にし社員重視の経営に徹し、働く人のモチベーションアップ、着実な業績向上に取り組む

  2 得意な分野、ターゲットにする顧客層の絞り込み お客様の満足・支持が第一

  3 現状把握と分析 顧客のニーズにフィットする新商品の投入、商品・サービスの整理・充実

  4 有効な広告宣伝、販売促進、営業活動の実施

  5 儲けることを優先して、損益から逆算して経営計画、目標を設定して全社一丸になって達成する

また競争に負けているのであれば、なぜ負けているのかの要因分析、勝つ為の方策の整理と実行が必要です。赤字になったり、倒産するのには理由があります。構造的要因もあります。また5年、10年に1度くらいは経済的な大きな環境変化はつきものです。市場・顧客は変化しています。市場と商品の面から現状を分析して何が必要なのかを知り再起を期すべきなのでしょう。私も担当しているお客様を必ず黒字化し、成長軌道に乗せる手助けをしていきます。