NO43 ヤマトとセブンイレブン(2)

2017年7月30日

   一方セブンイレブン・ジャパンは1973年11月に創設、翌74年5月15日、東京都江東区の「豊洲店」がフランチャイズ第1号として産声を上げました。そして売上高・経常利益とも日本一の小売業に育て上げたのがセブンイレブンの鈴木敏文さんです。現在セブン&アイHLDGSの業績は売上高6兆円、経常利益3500億円(2017年2月期)です。

40年前の百貨店、スーパー以外の街の風景は商店街があり、そこに酒屋や野菜や果物店、衣料店、生活の雑貨店や食堂等でにぎわっていました。しかし今では百貨店(6兆円)、スーパー(13兆円)が伸び悩んでいる中でコンビニエンスストア―(10兆円)だけが毎年売上を伸ばしています(2000年:6,7兆円)。

国内のコンビニエンスストアーの数も55000店もありセブンイレブンの4,8兆円(19400店)、ローソンの1,9兆円(13000店)、ファミリーマートの1,7兆円(17000店)と続いています。この3社で全コンビニ売上の80%を超えています。

私の家の周り1km以内にスーパー3店舗の他、セブン3店、ファミリーマート2店、ローソン1店がありますが戸建て住宅やマンションが多い地域でもあり、どこも繁盛しています。中でもセブンの3店舗はここ1~2年に出店されましたが、やはりセブンイレブンの品揃えが一番魅力的だと思います。

  ・惣菜、冷凍食品が特に美味しい 街のレストランに負けない美味しさ

  ・弁当やおにぎり、パン類、洋菓子、和菓子も俊逸

コンビニ全体がATMを常設、酒類やドリンク類が揃っている、PB(プライベートブランド)も充実、チケットサービス、通信販売代金収納業務、雑誌や書籍、栄養ドリンクや医薬品販売、コピーサービス、挽きたてコーヒーの提供とメニューの幅がどんどん広がっています。「近い」「便利」「品揃えが豊富」というコンセプトがお客を引き付けています。逆に残念なことは街の酒販店の減少やパンや精肉店、魚屋、お惣菜店等の旧来のお店が減っていることです。

セブンイレブンの経営理念は

『価値ある商品やサービスの提供を通じて、時代の変化に柔軟に対応し「便利の創造」に努める』『信頼される誠実な企業』を掲げ、顧客ニーズを汲み取り、その実現にたゆみない努力を続けていることが分かります。最近セブンの冷凍食品の焼き飯を購入、あまりの美味しさに舌を巻くほどでした。1つ1つの商品、サービスに品質の高さとこだわりを感じました。想像以上にコンビニは進化しています.流通業界に詳しい石川和夫氏によればセブンイレブンの強さは「商品力」「店舗の多さ」「ブランド力」でありますが他のフランチャイズにないものとして全国1400人以上いるFC(地区毎にいるオペレーション・フィールドカウンセラー)会議を隔週で東京本社に一同に会し経営方針や経済情勢分析、新商品・サービスの紹介、成功事例・ケーススタディーの共有など本部施策を徹底する「徹底力」があるというのです(2006年まで30年間毎週開催)。この話は以前から驚きをもって聞いていましたがセブンイレブンの強さの秘密がこの「徹底力」にあるのかもしれません。