NO57 リーダーシップ

2019年1月16日

 リーダーシップ論は古くて新しいテーマです。今回はこのテーマを取り上げます。リーダーシップは一般的には「上司やリーダーが明確なビジョンと目標を示しフォロワーのパフォーマンスを最大化させることによって目標達成を実現する能力」と言われています。

フォロワーシップとはリーダーとの信頼関係をより強固なものとし貢献力と批判力をもってリーダーを補佐する能力とも言えます

ピーター・F・ドラッカーは

  ・リーダーシップは資質ではなく「仕事」である

  ・リーダーシップを地位や特権ではなく「責任」と見るべきである

  ・リーダーに関する唯一の条件はつき従う者がいることである「信頼」が必要である

と言っています。

またリーダーに求められる役割は次の4つです

  ・進むべき方向性を明確に示し、目標を設定する

  ・組織環境を整える(人員配置、役割分担、情報共有システム、コミュニケーション方法、意思決定方法など)また他のメンバーが目的を達成

   するために自ら動くように、環境や雰囲気を作り出すスキルとも言えます

  ・エンパワーメントを推し進める(権限移譲することで個々人の潜在能力を引き出し目標達成に向かわしめる)

  ・自らが模範となる

リーダーシップには有名なPM理論というのがあります。この理論(社会心理学者三隅二不二氏1966年提唱)は縦軸にパフォーマンス(課題達成機能)横軸にメンテナンス(集団維持機能)を置いて4象限の中で右上の象限のパフォーマンスとメンテナンス共に高いところを理想としています。やはりビジョンや目標、戦略、戦術、推進力に優れているだけではなく部下のケアも万全で部下の主体性、チームの協働を引き出すことも出来ている状態が好ましいのです。最後に最近の経営学の世界で重要視されているリーダーシップの考え方がありますので紹介したいと思います。(日本経済新聞2018、12,27日夕刊 私のリーダー論:早稲田大学入山章栄准教授)1つはトランザクショナル・リーダーシップで質の高い管理型のリーダーのことで部下のことをきちんと把握し、的確に信賞必罰を行う。部下はそれに応えて上司のために一生懸命に働くという取引関係を前提にしたもの。もう1つがトランスフォーメーショナル・リーダーシップというもので一言でいうと啓発型です。ビジョンや長期の方向性を示し部下の好奇心を刺激してワクワクさせて一緒に巻き込んでいくリーダーです。変化の激しい時代に重要なのは後者で納得性だというのです。