NO61 環境破壊

2019年7月17日

プラスティック海洋ごみ写真 に対する画像結果

 6月末に開催されたG20大阪サミットにおいて海洋プラスチックごみを2050年までにゼロにすることを目指し「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が採択されました。大きな第一歩だと思います。これを具体化するために日本政府は次の取り組みを発表しています

 1 ODA=政府開発援助などによって、途上国でのリサイクル施設の建設や環境法制の

   整備支援や世界全体でごみ処理の専門家を2025年までに1万人育成する

 2 海洋プラスチックごみの排出量が多いASEAN地域のごみ処理能力の向上に協力する

 3 国内ではプラスチックの代替品の製造やリサイクル技術などの国際展開を推進する

日本では深刻な被害をもたらした公害病を経験しており、1970年代初頭にさまざまな対策や規制がなされました。その結果、目に見えた形の環境汚染は改善されています。しかし今や世界中に一億個を超える化学物質が存在し(アメリカ化学会のデーターベースに登録)化学物質をめぐる問題が新たなステージに突入しているのです。

今から10年前にアメリカのゴア元副大統領が「不都合な真実」という本が出版されました。より便利で快適な社会を追い求めた結果、温室効果ガスである二酸化炭素の放出量が増大し地球規模の気候変動が引き起こされつつある現状に警告がなされました。

丁度この機会にと思い日本環境化学会編著「地球をめぐる不都合な物質」(講談社ブルーバックス、2019年6月発刊)を購入し読んでみて衝撃を受けました。今、「地球をめぐる不都合な物質」とはPOPS(残留性有機汚染物質)、マイクロプラスチック、PM2,5、水銀などです。

 ・ダイオキシンなどの環境ホルモンやマイクロプラスチック、PM2,5、メチル水銀などに

        よる汚染は全世界に広がりつつあり生態系に回復不能なダメージを与えつつあります

 ・西部太平洋のスジイルカが蓄積するPCB濃度はなんと海水中1000万倍 こうした状況が続けばいづれマグロやイワシも

  安心して食べれなくなります

 ・全世界の海には50兆個以上ものマイクロプラスチックが漂っています

また今のままの状態を放置すると2050年には海洋の魚類総トン数と同量のマイクロプラスティックが海に漂うことになるそうです。人類が生き残っていく

ためには不都合な物質の削減が必要で、企業団体、個人においても今からすぐにでもできることから少しでも取り組むことが大事だと思います。