NO 68 照一隅

2019年12月17日

 この言葉はアフガニスタン東部ナンガルハル州で12月4日医療や灌漑事業などの人道支援取り組む非政府組織(NGO)「ぺシャワール会」の現地代表、中村哲医師(73)が銃撃され死亡された生前の言葉であり信条なのです。中村哲

「照一隅」(いちぐうをてらす)の出典は比叡山延暦寺を創建した伝教大師の言葉だそうです。

中村哲さんは大きなことは出来なくとも自分の出来ることで一隅を照らすことに全力を上げる、そうした信念でアフガニスタンの地でアフガニスタンの惨状を見て30年にわたって医療、灌漑事業に自ら先頭に立って取り組んで来こられたのです。なかなか出来るものではありません。驚きです。(私のブログNO33参照:アフガニスタンで活躍する日本人 中村哲さん)心からお悔やみ申し上げます。

「幸福」について永年研究されている米ブルッキングス研究所、キャロルグラハム博士によると「共に高め合い」「自ら切り開く人生こそ幸福」とおしゃっています。(「人類の幸福論」より)またラッセルの幸福論によれば「熱意こそ幸福と健康の秘訣」また「仕事の中で幸せを感じられるように努力することは人生の大事だ」また「努力とあきらめのバランスが必要であり中庸を守ることだ」とも言っています。

こうして幸福について考えてみると中村哲さんは自ら人生を「照一隅」という信念のもと人生をアフガニスタンの復興に捧げられ大きな貢献をされ幸せであったと思います。