NO70 感動経営

2020年3月22日

 

    感動経営は九州旅客鉄道株式会社会長の唐池恒二さんが出した本のタイトルです(ダイヤモンド社2018年刊)1987年国鉄分割民営化JR九州

が発足。それから30数年、逆境の中、危機感を持って改革と挑戦に取り組んだ物語です。

唐池さんは2009年6月に同社代表取締役に就任、JR九州が発足当時は300億円の赤字というどん底のスタートを切った同社にあって、全社員と

共に逆境と屈辱から這い上がり2017年500億円の黒字に導いた立役者です。昨年末唐池会長の講演(テーマ:逆境と夢は人と組織を強くする)

を聴く機会があり大変感動致しました。

・ななつ星(世界一の寝台列車、3泊4日の九州一周旅)

 これは大当たりとなりました。外観、インテリアも最高を追求、7両の客車に14室のゲ  ストルーム、ピアノとバイオリンの演奏、1日目のランチ

    は本場寿司職人が目の前で握ってくれる、沿道で多い時は10万人の人が手を振ってくれる。当選には最高316倍、それでも多くの人が申し込ん

    でくれる。感動が感動を呼んだ成功物語です

・挨拶、夢、スピードが組織を元気にする

 JR九州になって鉄道事業だけではいずれ潰れてしまうということで韓国・釜山港を結ぶ国際航路を開設した船舶事業、外食事業、農業事業を行なって

    いましたが、いずれも赤字に悩まされ社員に元気がなかった。当時唐池さんは「どうすれば、みんなが元気を出してくれるのか!」その答えは

  『声とスピードで元気と「氣」を引きこむ」というものでした。氣」という文字は「広辞苑」では生命の原動力となる勢い、活力の源』とあります。 

そんなことで唐池さんは20年以上前から社内で次のことを訴えてきたそうです

  「氣」に満ちあふれた人は、勝利を手にすることができる

  「氣」に満ちあふれた職場は、元気になれる

  「氣」に満ちあふれたお店は、繁昌する

  「氣」に満ちあふれた組織は、組織の中に活力がみなぎる

   企業であれば、業績が上がる

結果、挨拶から整理・整頓・清掃に至るまで逆境の中、社員が立ち上がり丁寧、誠実な行動、継続、進化で多くのプロジェクトを成功に導き黒字経営

にまで駆け上がっていくのです。

この本で気づいたことは「夢・ビジョン」をもって、ひたすら邁進すること、感動することこそがすべての「いい仕事」のはじまりであり「いい仕事」

はたくさんの人を感動させる。そして人は期待値をあげればどんどん伸びるという事です。是非唐池さんの「感動経営」を手に取って読んでみて下さい。