NO77 アマゾン撃退法Ⅱ

2020年8月11日

 米ウォルマートの業績が好調です。2020年2~4月期の決算増収増益を達成しました。売上は全米5000店舗、14兆5000億円、伸びは9%、

過去で20年で最大だそうです。純利益も4%増を記録しました。オムニチャンネル戦略に基づく売上高も74%増加しています。

「金食い虫」とやゆされても、オムニチャンネル戦略への投資を続けてきた成果が表われたと言われています。オムニチャンネルとはオンラインでの販売

と店舗での受け取りを組み合わせた統合型の販売形態のことです。好業績達成の背景には次のことが言えます

・もともとコストを抑えるノウハウが大きい

・コロナ感染症が広がる中、その対応のため23万5000人の臨時従業員を採用、約1000億円を計上、さらに賃金の割り増し、

 従業員へのボーナスなどが負担となっている

・オンライン注文に対応するため宅配サービスを2500店舗に広げ、4月には注文から 2時間以内に商品を届ける速配サービスを

 1000店舗に展開している。またドライブスルー型式の受取所でピックアップすることもできる。

ウォルマートのこれまでのEC・ITへの投資総額は1兆6000億円に上っています。

ある調査によると、全米で全ての年齢層の消費者が今後、従来型の店舗で今より買い物をしなくなるとし、オンラインサービスしか提供しない店での

買い物を減らすと考えている。

彼らが今後利用を増やすのは実店舗とオンラインサービスを融合する小売業者だそうだ。まさにウォルマートのような企業なのです。

(参考:日経ビジネス2020、6,1号)