NO84 プラスティックごみと再生エネルギー

2021年4月29日

 プラスチックごみ削減や再生エネルギーについて考えてみたいと思います。

(日本経済新聞2021年4月26日夕刊及び環境省のHP参照)

もちろんプラスチックは石油から作られ、生産から廃棄の過程で発生する二酸化炭素(CO2)は地球温暖化の原因になります。海に流出すると簡単に分解せず、海洋汚染を引き起こします。世界では年間数百万トンのプラスチックが海に流入しているとされ、生態系への影響が懸念されています。日本の廃プラ排出量は2019年で850万トンに上ります。多少減少傾向にあるもののここ5年変わっていません。このうち家庭から排出される一般系は412万トンと前年より7万トン増えているそうです。包装や容器の消費量が増え、排出量の増加につながっています。ソース画像を表示

日本は1人当たりプラ容器包装の廃棄量が米国に次ぐ多さだそうです。1997年に容器包装リサイクル法が施行され自治体が分別回収した資源ごみの再商品化をメーカーに義務付けました。家電など他の個別リサイクル法の先駆けです。ペットボトルには同法の成果が表れ回収率は90%を超え、衣類や車の内装材などに使うリサイクル率も85%と世界最高水準。回収したペットボトルから新しいボトルをつくる動きも広まっています。セブン&アイ・ホールディングスは日本コカ・コーラと組み店頭で回収したペットボトルからリサイクルボトルをつくっています。

プラ製レジ袋は20年7月から有料化されました。その後は受け取り辞退者が増え辞退率は70%を超えているそうです。しかし家庭から排出されるプラごみ

の4分の3以上は容器包装でまだまだこれからというところです。消費者も含め官民一体でプラごみの削減に取り組みたいものです。

一方2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにする目標を折り込んだ地球温暖化対策推進法改正案が2021年4月27日の衆議院本会議において全会一致で可決されました。

そこでは経済と環境の好循環を掲げて「グリーン社会の実現」に最大限注力するとして「2050年カーボンニュートラル」を宣言、官民上げて脱炭素を目指すことになりました。中でも再生エネルギーの導入に注力しており①太陽光5、041億kwh/年②陸上風力4、539億kwh/年③洋上風力15,584億kwh/年④中小水力226億kwh/年⑤地熱796億kwh/年 合計26,186億kwh/年となっており2019年の国内総発電電力量実績10,277億kwh/年の2倍以上を再生エネルギーに注力することが伺えます。もちろん原子力や天然ガスなどによる発電も維持するだろうと思われます。特に太陽光発電や風力など再生エネルギーに最大限注力されることは喜ばしい事です。