NO4 ジェトロの新興国進出支援専門家に助けられる

2014年8月1日

 お客様訪問した折、あるトップの方から「インドネシアに進出を検討しているんですが、誰か現地に詳しい人を知りませんか!」と尋ねられました。とっさに「はい! あたってみます」と答えたものの前職ルートを辿って紹介できる人がすぐには思い浮かばない事から、私が加入している経営者団体の事務局責任者に相談したところ、その場で関西大手電機メーカーの元インドネシアで10年間、現地会社の経営(COO:モノづくり/販売の責任者)を経験、インドネシア事情に詳しく、退職後ジェトロの新興国進出支援専門家として活躍されている方を紹介いただきました。さっそく電話で事情を説明すると、すぐにそのトップのところに直接電話をしていただき、後日対応していただいたのです。

今回は新興国進出支援専門家のフットワークの良さに大変助けられました。

またタイに10年以上現地駐在責任者であったジェトロの支援専門家の方も紹介いただきました。ジェトロは今、政府の後押しもあり中堅・中小企業に対して手厚い新興国進出個別支援を強力に行っています。ありがたいことです。

20年以上続いた日本経済の停滞とデフレを脱却して再び成長していくためには今後日本の成長を牽引する産業(健康・医療、インフラ産業、農業・食文化)への投資育成、市場が縮小している国内製造業やサービス業も再びグローバルな事業展開が必要です。GDPに占める輸出、輸入の合計の比率である貿易依存度を見ましても日本はGDP比30%前後で世界の中でも下位に甘んじており決して高くはありません。

一方、日本の大問題は少子高齢化と1000兆円という莫大な財政赤字です。それには日本の強み、企業の強みを生かして海外で経済のパイを大きくして付加価値を増やすか労働生産性《日本の労働生産性(一人当たり付加価値)はこの20年横ばい》をもっと上げて稼ぐ力(収益力)の底上げが必要です。

今こそ永く横ばい・低成長が続いた日本の現状、企業の現状に強い危機感を持ち経営者に限らず、すべてのビジネスに携わる人がそれぞれの持ち場で現状の壁を破って成長・進歩にあくなき挑戦を開始するべき時だと思います。旧弊を打ち破って新しい試みへの挑戦と人を育て活かす時だと考えます。

もちろん海外ビジネスには投資資金や実務が出来る派遣人材の確保もさることながら①メーカーなら「売れる商品」「販売可能なマーケット」「現地で信頼できる良きパートナーや地方政府の協力」が必要ですし②専門商社等販売中心なら「海外進出されている日本の顧客やメーカーの後押し」「現地での協力体制と販売先の確保」が不可欠です。特に今はアベノミクスに呼応して海外進出する企業を支援してほしいと思います。あとはタイミングだけです。

新興国進出を計画されているなら是非フットワークの良い新興国進出支援専門家を紹介したいと思います。まずはジェトロの専門家と事前の打ち合わせ、現地訪問など、実情をつぶさに見て、良きパートナー、頼りになる人材の発掘が必要です。また海外進出には「小さく生んで大きく育てる」堅実さも肝要です。

今回お世話になった方も「インドネシアに限らず連絡いただければ、すぐに動いてお手伝いします」「さまざまな支援プログラムがあります」とおっしゃっています。当社にも連絡いただければ繋ぐだけの役割かもしれませんが、すぐにご紹介致したいと思います。