2021年12月22日

NO93 顧客満足

2021年12月22日 水曜日

 今回は顧客満足について考えてみたいと思います。顧客満足(CS)はCustomer Satisfaction(カスタマー・サティスファクション)のことで鈴木豊氏の「顧客満足の基本がわかる本」(PHP文庫)とインターネット情報をもとにしています。

企業が提供する商品やサービスが、顧客の期待値(満足度)にどの程度、応えているかを定義する用語です。

顧客は「商品」を買っていると考えられがちですが、実はそうではなく、商品の先にある満足という価値を買っているのです。著名な経営学者であるドラツカーは「顧客は満足を買っている」という言葉を残しています。

つまり顧客満足度は顧客が購入前に抱く期待値と、実際の商品価値とのギャップで決まるわけです。顧客が満足すればリピーターになったり、満足した顧客が商品の情報を拡散したり、売り上げ拡大につながる可能性があります。顧客満足度を高める基本的条件は「親身になって赤の他人の求める様々な要求にどれくらいきちんと応えられるか」ということです。専門的知識を駆使して答えるだけでなく、親身になっていなければ顧客は満足してくれないということです。

顧客満足の基本的要素は①商品②サービス③企業(店舗)イメージの3つです。

さらに顧客満足度を飛躍的に高めるための新3原則として

①ホスピタリティ(もてなしの心:接触力)

  • エンターテインメント(驚くような感動をもたらす:演出力)

③プリバリツジ(特別待遇:提案力)と言われています。

さらに顧客満足度を向上させる具体策として

①既存顧客のカスタマーサクセス強化(顧客を成功に導くということで顧客に対して受動的対応ではなく自社商品に対して抱く疑問や不満を事前に予測し、先回りのフォローをすることで顧客満足度を上げる方法)

②CRMやSFAを活用(CRMやSFAを導入活用して正確かつ早く顧客分析をして顧客満足度を向上させる方法)

③従業員満足(ES)の向上(従業員満足度が高い会社であればモチベーションも高く仕事に取り組むことで業務の質が向上し、結果として良い製品やサービスを顧客に届けることも可能となる)

もう1つ多くの企業が繰り返してしまう“顧客不満足”の3原則(3つの思い込み)というのがあります。

  • 売り手は顧客のことをよく考えて行動していると思い込んでいます。しかし本当は顧客のことよりも自己の都合を優先していることが圧倒的に多いのです
  • 満足している顧客は、他の商品や店舗に目もくれないと、思い込んでいます。顧客は満足していてもしばしば他人の食べ物や持ち物に目移りするものです
  • 売り手は、調べてみれば顧客ニーズはわかると思い込んでいるのです。顧客は滅多に本当のことを言ってくれません。なぜなら顧客の求めているものは“すべてを”なのです。

顧客満足度は長期的視点での“顧客維持(カスタマー・リレーション)”の関係形成が不可欠です。大切な顧客として継続的、かつ高度に特典が提供される仕組みがあれば、顧客は誰でもその企業に対し特別なロイヤリティーを示し、長く付き合える関係を築こうとする態度を表明するものです。優良顧客を生み出し大事に育てることです。